こんにちは。「milestone coffee」です。
今日は、私が体験したスペシャルティコーヒーとの出会いについてお話しします。
私は和歌山で生まれ育ち、高校時代はバスケットボールに熱中していましたが、卒業後にサーフィンと出会い、
日本全国、海外にいい波を求めて旅に出でて、サーフィンをするという楽しい日々を過ごしていました。
そんなある日、先輩から「カリフォルニアのサーフィンコンテストに出ないか?」と誘われ、迷わず挑戦することに。
初めてのカリフォルニア、感じた文化の違い

カリフォルニアに降り立った瞬間、まず感じたのは空の広さと日差しの強さ。
日本とは違う乾燥した風が心地よく、どこまでも続く青い空が印象的でした。
コンテストを終え、街を歩いていると、目に入るのは西海岸らしい開放的なライフスタイル。
通りにはスターバックスのような大型チェーンだけでなく、小さなロースタリーやカフェが点在し、コーヒーの香りが街に漂っていました。
当時の僕は、コーヒーには特にこだわりがなく、普段飲むのはコンビニのカフェオレ程度。
「とりあえずカフェインが摂れればいい」くらいの感覚でした。
コーヒーがライフスタイルの一部になっていることに気づく

しかし、しばらく滞在するうちに、あることに気づきました。
どこを歩いても、コーヒーを片手に過ごす人たちの姿がある。
サーファーは朝一番の波に乗ったあと、カフェでコーヒーを飲みながら語り合い、
仕事に向かう人はカフェでタンブラーにコーヒーを淹れてもらい持ち歩いている。
警察官が地域の方たちとコーヒー片手に何気ない会話をし、楽しんでいる。
海沿いでは、バーナーでお湯を沸かし、自分でコーヒーを淹れる人も多かった。
そして、みんな必ずマイタンブラーを持っている。
「なんでこんなにみんなコーヒーを飲んでるんだろう?」
日本では、朝はバタバタと準備をして、コーヒーをゆっくり飲む時間はほとんどない。
オフィスでは缶コーヒーやインスタントでとりあえずカフェインを摂るだけ。
カフェに行くのは、休みの日や友人と会うときくらいだった。
でも、カリフォルニアでは違いました。
コーヒーは単なる飲み物ではなく、暮らしの一部になっていたのです。
「コーヒーはただの飲み物じゃない」となんとなく感じ始めていました。
一杯のコーヒーが価値観を変えた瞬間

そんな中、ある一杯のコーヒーが、僕の人生を変えることになります。
それは、カリフォルニアのオーシャンサイドという街にある、小さなローカルコーヒーショップでの出来事でした。
サーフィンの帰りにふらっと立ち寄ると、店内は木の温もりが感じられる落ち着いた空間で、カウンターの向こうではバリスタがハンドドリップでコーヒーを淹れていました。
普段はラテやカフェオレばかり飲んでいたのですが、周りのお客さんの多くが「Pour Over(プアオーバー)」を頼んでいるのを見て、僕もなんとなくそれを注文してみることに。
プアオーバーとは、日本でいう「ハンドドリップ」のことで、頼んだ時はどんな飲み物か分かりませんでした。
今思えば、コーヒーの味に詳しくない僕が、手間のかかる淹れ方を注文してしまったのは、少し申し訳なかったかもしれません。
でも、バリスタは嫌な顔ひとつせず、静かにお湯を注ぎ、じっくりと時間をかけてコーヒーを淹れてくれました。
そして、出来上がったコーヒーをひと口飲んだ瞬間、衝撃が走りました。
口いっぱいに広がるフルーティーなアロマ。
砂糖を入れていないのに、感じる自然な甘さ。
「コーヒーって、こんな味がするのか……!」
今まで飲んでいたコーヒーとはまるで違い、素材の味を感じ、純粋においしいと思いました。
それが、僕にとってのスペシャルティコーヒーとの出会いでした。
まだまだ続く、コーヒーへの興味

その後も、旅の途中でいくつものカフェに立ち寄り、いろいろなコーヒーを試してみました。
サーフショップや海沿いのカフェでは、みんなが当たり前のように美味しいコーヒーを飲み、気軽に会話を楽しんでいる。
アメリカ西海岸のコーヒーカルチャーの世界観に、すっかり魅了されてしまいました。
この旅をきっかけに、僕のコーヒーに対する価値観は大きく変わり、
やがて、自分でもコーヒーを深く知りたくなり、焙煎を学ぶことになります。
もし、僕と同じように「コーヒーの奥深さにまだ気づいていない」という方がいたら、
ぜひ一度、スペシャルティコーヒーを試してみてほしいです。
一杯のコーヒーが、あなたの価値観を変えるかもしれません。
長文でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。